醤油は、発酵醸造調味料ですから原料の大豆・小麦が糀菌の働きにより分解・熟成を重ね、生み出されます。
時を経ながら風土に合わせて特有の味わいを醸し上げていくので、長い時間が必要になります。
この醸造工程を短縮し商品化する方法として、加温し酵母菌を添加して2~3ヶ月間で熟成させる方法(速醸法)があります。
こうした製法は、時間がかからず、大量生産が可能となり、非常にコストが安く低価格な商品が生み出されます。
井上醤油は、国内産原料をじっくりと四季に委ねる天然醸造です。
天然醸造醤油は、自然の四季の寒暖に「もろみ」を委ね、発酵がすすみ熟成が重ねられ、旨味・風味・色調を醸し上げる昔ながらの製法です。
ふつふつと発酵する「しょうゆもろみ」に時折櫂をいれ、中の全てがひとつの醤油に醸しあがる時を待ちます。
井上醤油は、加熱処理、酵母添加による醸造促進を施さず、ひとの介入は最小限に抑え、自然に委ねるところは徹底的に委ねる「天然醸造醤油」です。