昔ながらの手作り羊羹でシャリッとした歯触りが楽しめます。
煉り上がった羊羹を流し箱で冷やし固め、1本1本を切ったもので、そこから「断ち羊羹」とも呼ばれています。
ーー独特の食感が生まれるまでーー
煉りあがりが羊羹の出来を左右するため、職人がヘラを使って丹念に見極めます。煉りあがった羊羹は流し箱に入れて冷やし固め、表面を手ぼうきで撫でて白く糖化させます。一昼夜寝かせた後、固まった状態のものを一つ一つ切り分けます。寝かせることで余分な水分が飛ぶため、外側がシャリッとした食感になるのです。
ーーかたちを変えながら受け継がれる製法ーー
防腐剤などなかった時代、小城羊羹は日持ちを良くするために、周囲を白く糖化させていました。長期保存のための技術が発達した今では、煉りあがった羊羹を熱いうちにアルミの袋に入れ密封して固めるため、表面が糖化することはありません。
しかし、シャリッとした歯触りを懐かしむお客様のご要望に応え、一部を昔のやり方に戻しました。昔風味といっても工程までは退化させず、乾燥室を設け表面を1.5ミリほど乾燥させています。