異国から伝わったカステラの研鑽を重ねて三百余年。松翁軒が更に工夫を凝らし、新たに「和」の要素を加えて現代に完成させた「抹茶カステラ」。
その名のとおり、こだわりの「碾茶(ひきちゃ)」(抹茶)を生地に加え、一枚一枚を手作業で焼き上げました。和文化の象徴・茶の風味を失うことなく、しっとり柔らかな食感はそのままに、西欧の甘味と和の香りが見事に調和した逸品です。 抹茶粉末 使用される抹茶は、お茶の名産地として知られる宇治の玉露と煎茶を使用。このふたつの茶葉を独自に混ぜ合わせることで、お茶の風味や味に広がりを持たせています。
ブレンドされた茶葉は、石臼で丁寧に挽かれて抹茶となります。石臼で挽くことで、加工時に熱が加わらず、お茶の変質を防ぎ高い香りを出す事ができます。お茶の風味を最大限に活かすための石臼挽きですが、カステラに使われる抹茶は、石臼ひとつで、1時間にわずか20g程度しか作る事ができないのです。
伝統に築かれ、完成されたカステラ製法に碾茶(ひきちゃ)を加えて美味しく焼き上げるには、生地の作り方から焼き方まで、更に微妙な調整が必要となります。生地の細かな比率や、その日の気温によって、膨らみ方も全く異なってくるためです。
抹茶そのものの馥郁(ふくいく)とした香りと鮮やかな色合いが楽しめる松翁軒のオリジナルカステラ。茶の湯の雅にも似た、気品ある味わいをお楽しみください。