「他県で水揚げされたふくが、わざわざ、取引として成り立つ下関に送られてきたと言う経緯がある。」というように、全国のふくが一度、下関に入っています。これは3つの要因が挙げられます。
1)近年養殖ふくの生産が順調で、一年中活魚でおいしく食べられるため。
2)天然ものの産卵場の規制が、通常春にあるが、規制期間は産卵場所によって異なるため規制のかかっていない場所から集積されるため。
3)通常4月・5月の天然ものは産卵期の為、ふく自体の味が落ちるため。(栄養分を子供に取られるため)むしろ養殖活魚の方が味が良い。
以上のことから年中下関では、ふくが出回ります。
実際、シナ海物(東シナ海で獲れるふく)と内海物(日本海近郊で獲れるふく)を比較した場合、断然シナ海物のほが味的にもよく、下関以外の漁場で獲れるふくは内海物が多く、味が劣る。更に値段の 格差があり、当然東シナ海まで行く漁は、燃料費・餌さ代・漁師の生命の保証など命がけな面があるので、そうそう安く出来ないのが現状です。ここでも、選りすぐった商品供給ができるのも、下関に一大集積場(ふく専門市場)があるからです。