甘露醤油が柳井で生まれて200年あまり。
伝統が息づく醤油蔵の一部が資料館として公開されています。醤油造りの諸道具の他、往年の商いの資料も展示してあるので、食文化の一端にふれることもできます。時期によっては仕込みなど実際の醤油づくりも見ることが可能です。
蔵のある街は、静けさの似合う街。
ゆったりと流れる時間、ひっそりと行き交う人々。
閑雅な石畳の小路に、風に揺れる柳の影。
北へ登る緩い勾配の坂の途中、佐川醤油の白い蔵は、
威風堂々たる構えで立っている。
柳井津の栄華と明治の気概を今に伝え、
変わらぬたおやかな表情で、
今日も静かに立っている。
佐川醸造の蔵の歴史は古く、明治以来百年以上もの風雪を経て今尚その堂々たる構えは、訪れる人々を魅了してやみません。
しかし何より来客を驚かすのは、この蔵が今でも甘露醤油醸造の現役であり続けていることです。
創業以来、杉の三十石桶で醸造する伝統の製法を今尚頑なに守り続け、通常の手造り醤油の二倍の歳月と手間をかけて造られる、芳醇な香りと風味の絶品の再仕込み醤油です。その深くまろやかな味わいを、どうぞご家庭でごゆっくりお楽しみください。