寛文(かんぶん)年間(江戸時代)創業~三百余年の歴史
盆地特有の寒冷な気候、農作物が豊かに実る肥沃な大地、中国山地から流れる加茂川の伏流水。長年かけて培ってきた多胡本家酒造場のこだわりの酒づくりを肌で感じてください。
多胡本家酒造場の位置する作州・津山は、美しい自然が息づいています。野鳥がさえずり草花がそよぐ澄んだ田園のなかを「おかやまの清流37」に選ばれた加茂川が清々と流れています。酒はゆたかな自然と人の情熱から生まれるたまものです。自然をまもり、ともに生き、引き継ぐことが酒づくりの原点と考えます。
酒造りの格好の条件とは言うまでもなく、よい米、よい水、そして秀れた技にあります。 「加茂五葉」は全国でも屈指の好適米「山田錦」と岡山県産「日本晴」を主な原料米とし、中国山地の秀峰、那岐山麓から流れる加茂川の伏流水を汲み上げ、それに熟練の名杜氏や蔵人たちの技とこころが加味された銘品です。昼夜を惜しまず、手をかけ、心を注いで育てられたその味はまろやかな旨口、香り芳醇にして淡麗です。まさにしとやかな美作美人に出逢ったような酔い心地を飲み手に与えてくれます。
全国新酒鑑評会で常連の金賞受賞蔵で、手造りを基本とした酒は幾度となく、金賞を受賞しています。酒造好適米・山田錦の産地である兵庫県の農家と契約し、磨き抜いた米で造る大吟醸酒は毎年、品切れになる人気商品です。
平成八年から地元を中心に地ビール「作州津山ビール ITSUHA」の販売に乗り出しました。鮮度を強調して作州一円に限定し、飲食店を中心に樽詰めと瓶詰めで販売するというユニークな商品展開をしております。
利便性や流行にとらわれず、地元の人に愛され続ける酒造りこそ、昔から「ごよう」「いつは」と呼び親しんできてくれた愛飲者に応えることであり、地元の名産、特産品と言われるものであると考えております。