1892(明治25)年5月、古澤貞市氏が創業した古澤醸造。日南市大堂津の住宅街にひっそりとたたずんでいます。
1955(昭和30)年9月に法人組織に変更し、現在に至ります。代表社員の古澤昌子が5代目杜氏を務めています。
県内で唯一、創業当時からの土蔵造りの醸造蔵で昔ながらの焼酎造りを継承しています。
かつては宮崎県内でも最も焼酎造りが盛んな所「日南市」に位置します。特色は何と言っても”手造り”古老の味。創業以来の県内唯一の土蔵造りの醸造蔵と、麹室で麹蓋を使い、永い歴史に支えられ、気候、風土に生きた手造りを頑固に守り続けています。原料は、厳選されたコガネセンガンのみを使い、伝統的な甕仕込で、”古澤の味”を守り続けています。冷却濾過は行わず、旨味を閉じこめる自然濾過と、徹底した品質管理のもとにまろやかな味の本格焼酎「八重桜」を生んでいます。古澤醸造は、創業当時からの甕仕込み・甕貯蔵で、今もその造りを続けています。
昔は土蔵の中で造っていた蔵元が多かったのですが、県内では古澤醸造だけとなりました。土蔵は、内側と外側の壁の間が30センチもあって、中にもみ殻が詰めてあります。天井も同じですが、断熱材の役目をしています。土蔵は南国特有の熱く照りつける太陽の日差しをカットして蔵内の温度を一定に保ちます。したがって土蔵は蔵内の温度を一定に保ちますので、もろみの発酵・蒸留した焼酎の熟成など、様々によい影響を与えてくれています。そういう意味で、土蔵は焼酎造りには最適な建物といえます。
豊かな上質な水に恵まれ、たゆまぬ努力によって生まれたまろやかな味・さわやかな酔い心地を維持するために品質管理に努めています。
「代表銘柄「八重桜」は、熊本国税局酒類品評会に12年連続入賞、第10・11回日本酒類品評会にて金賞入賞など数々の賞を受け、味には定評があります。芋の香りや味がしっかりと感じられる、お湯割りでおいしい焼酎。一日の疲れがとれ、ほっとする味わいだと地元の人たちに長年愛飲されています。