阿蘇の水・米・人が醸しだす山の酒「れいざん」
宝暦12年(1762年)創業の当蔵は、阿蘇五岳のひとつ根子岳の南側に位置し、通称「南郷谷」、最近は「南阿蘇」と呼ばれる九州の
ほぼ中央部にあります。
現在の酒蔵は、万延元年(1860年)に建てたもので、南国九州とはいえ標高550mの地点にあって、清涼の夏も然ることながら、極寒の冬もまた格別です。 霊山阿蘇のその世界一広大な外輪山より滾々と湧き出る山水は、飲用はもとより、醸造にも適した清冽な伏流水です。「阿蘇の酒れいざん」は、まさに阿蘇の米、阿蘇の水、阿蘇の人によって醸され、育まれてきた文字通りの「阿蘇の酒」です。
ーー阿蘇の酒れいざんとはーー
古来人々は気高い山を神々の宿る山「霊山」と呼んで崇めました。
日本には「霊山」と称せられる山は沢山ありますが、なかでも広大なカルデラを持つ「阿蘇山」には、荒ぶる火の神と、開拓に燃える農耕の神「健磐龍命(たけいわたつのみこと)」とが、渾然一体となって展開した数々のドラマがあります。まさに「阿蘇山」こそ「霊山」と呼ぶにふさわしいのです。
その阿蘇山には、古文書に示されている幾つかの別名がありますが、かつて、中国、明の世祖「永楽帝」<1360~1424・明朝第三皇帝>が、日出る国の火を噴く山「阿蘇山」に贈った「壽安鎮國山」は、幸せと慶びを祈願せずにはいられない、世界一の大火山にぴったりの称号と言えましょう。
この「霊山阿蘇」に因み、阿蘇の酒「霊山」「れいざん」及び「寿安山」と命名しました。