神戸の中央市場で年に一度の棒たらの競りが行われました。
棒たらの原料は真鱈で一般的に出回ってるのは「たらこ」「明太子」の親魚の助宗たらですが、真たらは助宗たらよりも大きく主に稚内近海で水揚げされ、天日で時間をかけ干し上げて製造します。
内蔵を取り干し上げるだけですが、干し上がる過程で旨みが閉じこめられて、
約1週間時間をかけて水戻してから調味料で炊き上げます。
棒たらを初めて見る方は 床の間に飾る置モノと間違えたと言う落語のネタになりそうな素材ですが、京都を中心に関西だけの食文化のようです。
真鱈の資源減るに加え、製造者も手間暇かかる作業で減り 年々入荷量が減っており最盛期の三分の一くらいになっています。
昔は 黒豆を始めそれぞれご家庭の味があったようですが、手間暇かかる調理は現代には合わず今日競り落とされた棒たらは、専門店で水戻しした「漬け棒たら」用がほとんどですが 頑なにご家庭の味を守る顧客もおられます。
鱈を干し上げアミノ酸の旨みでお正月のお節料理に欠かせない
棒たら煮の『天然の旨み』を今年も味わって下さい。