国内産有機玄米を使用し、春と秋のお彼岸の時期に静置醗酵法によるカメ仕込みのお酢。アミノ酸や有機酸が豊富なコクと深みのあるお酢です。
甕の中で3ヶ月かけて発酵させてお酢を造り、その後貯蔵タンクで半年以上かけてじっくりと熟成させています。子どもを育てるように目を離さず、手を抜かず造られる有機玄米くろ酢は、アミノ酸や有機酸が豊富なコクと深みのあるお酢です。
熊本県などの農家から仕入れた有機農法の玄米を使用しています。
玄米自体が農薬に汚染されていないことはもちろん、周囲の環境や化学肥料に汚染されていないこと、玄米本来の自然の風味であることが条件なのです。 「生産者の顔が見える関係」であることが造り手として大切だと感じています。
仕込みは年二回。三百年受け継がれてきた昔ながらの製法で造る「有機玄米くろ酢」
有機玄米くろ酢の仕込みは、春と秋のお彼岸前後の年に2回。有機玄米を蒸し、麹米を加え混ぜます。仕込み水を入れた甕に麹米と蒸し米を混ぜ、麹を振りいれて液面に浮かせて仕込みます。仕込み甕の中で静かに発酵作用が進みます。 良質の麹菌が米を糖化させ酒となり、表面に張った酢酸菌の働きで酢に変化していきます。甕づくりの静置発酵には「手入れ」と呼ばれる人の介助が必要です。 仕込み甕の中の3ヶ月間、時折紙蓋を開けて菌膜の状態を見ながら厚い菌膜に指先を落とし、再び若い菌が芽生える余地を与える作業をします。
菌膜の状態はまるで個性を持っているかのようです。「子育てに似ている」と酢職人は言います。
3ヶ月の静置発酵を終えた若い酢は、貯蔵タンクで熟成をします。 秋分の日前後に仕込んだ酢が熟成に入るのは冬の冷え込みが厳しくなるころ、春分の日に仕込んだ酢は夏の暑さが増す前。 「厚さ寒さも彼岸まで」の言葉が、有機玄米くろ酢造りの世界でも生きています。