耕養庵は地元若狭小浜MADEの厳選素材を使ったお菓子作りに取り組んでいます。そのお菓子を県内や県外のお客様にアピールすることで、まだまだ知られていない御食国の「厳選素材」をたくさんの方に知っていただきたいと考えています。
<熊川特産 寒晒熊川葛>
熊川葛は、若狭湾に注ぐ北川の上流(近江と若狭の国境辺り)に自生する、蔓の長さ10m以上にもなる葛の根っこを原料とし、その中に含まれる良質の葛澱粉を清流で繰り返しさらすことで不純物を取り除き、寒風で自然乾燥させることで完成されます。
葛と言うと吉野が有名ですが・・・熊川の葛については、江戸時代の京都の儒学者頼山陽が、故郷の母に病気見舞いとして熊川の葛を送り手紙にこう記しています。
「この度、熊川葛粉を上げ申し候。行平(ゆきひら)にてよきほどにとき、生姜汁を沢山に入れて煮立て、手を停めずねり候て、色スッパリ変わり侯時、火よりおろし、少しづつはさみ切り、まるめて、あたたかなる内に召し上がられ然るべしと存じ奉り候。又々あとより上げ申すべく侯。熊川は吉野よりよほど上品にて、調理の功これあり候。潤肺の能もこれあり候間、然るべく候」
山陽が吉野より吉野よりよほど上品にてと評した熊川葛は、現在様々な理由により、ただ一軒のみが伝統的な生産を守り続けています。今では 幻の葛となってしまい市場に出回らなくなった事も、熊川葛の認知度を低くしてしまった原因なのかもしれません。
<日本名水百選 瓜割の滝>
福井県三方上中郡若狭町にある滝です。昭和60年に「名水百選」に選ばれました。一年を通して一定の水温を保ち、その水の冷たさで瓜が割れてしまったという故事からこの名前が付いたとも言われています。滝周辺は元々「水の森」と呼ばれる修験者の修行の地で、朝廷の雨乞いを司る祈祷所だったそうです。古来よりここは「パワースポット」として認識されていたのです。
滝周辺の石が赤いのは絶滅危惧種の紅藻が繁殖している為なのですが、この事からも水の清らかさがうかがえます。滝の近くには水汲み場もあり、県内外からこの名水を汲みに人々が訪れます。この滝の環境を守るために、周辺住民の方たちの活動があることを忘れてはいけません。この活動が認められ、平成8年にこの滝のある若狭町は国土交通省の「水の郷100選」にも選ばれました。
<おおい町妙荷谷産 剣先青梅>
井梅の栽培の歴史は古く、江戸時代の天保年間に若狭町伊良積で発祥したと伝えられます。
伊良積の農民助太夫と平太夫の庭に梅が植えられており、当時これを「助太夫梅」「平太夫梅」と称していました。耕養庵のお菓子にも使われている「剣先梅」はこの助太夫梅を品種改良したものです。
梅栽培が本格的に定着したのは明治の頃からですが、その後盛衰をくり返しながら「福井梅」として発展していきます。
酒造法の海正で、梅酒が一般家庭で造られるようになると、梅の果実は「青ダイヤ」と呼ばれ急激に消費が伸びました。更に近年の自然食品や健康食ブームによって梅製品の消費が伸び高品質な「福井梅」は市場で高い評価を得ます。
<かみなか農楽舎産 特別栽培米こしひかり>
福井県若狭町にある「都市からの若者の就農・定住を促進し、まちを活性化させること」を目的とした農業生産法人です。町内外から自立と夢をもった活力ある有志を中心に編成され、研修を通じて農業の後継者育成を行っています。卒業者のほとんどが若狭町で農業を続け、町外に出られた方も何らかの形で農業に関わられているそうです。た体験学習も実施しており、田植え、稲刈り、野菜収穫&加工体験、山菜とり、流しそうめん、そば打ち、餅つきなど季節に応じた農村生活体験ができる。また、ワラ・つる細工などの工作体験や動物との触れ合い体験などもできるそうです。