=自然のめぐみ、そして大地=
大地という自ずから然るべくあるもの、必然的にそれは本来の姿であるということ。
小さな生命が誕生する土、そしてそれを慈しみ、育むようにたくさんの光を与えてくれる太陽、季節ごとの雨や雪、寒暖差なども大地には大切なめぐみです。
そして自然のめぐみをいっしんに浴びた大地が生命を愛でるその姿には、強く優しい母の愛情を感じずにはいられません。
世界の国々で「母なる大地」と呼ばれ敬愛され続けるゆえんはそういう所にあるのかもしれません。
=大地のめぐみ、そして人=
大地のめぐみ、それは豊かな食材です。
母なる大地の優しく強い力を借りて生まれてきた食材は、生産者さんの「愛情とこだわり」によって育ち、収穫されます。
わたしたちはパンに使用する野菜や果物も信頼できる生産者さんから仕入れて、テーラ・テールのキッチンの中で調理しています。
小麦も国産のものや有機栽培などにこだわり、職人自ら畑を訪ね、吟味したものだけを使用しています。
=人のちから、そして職人=
人が生みだす素材の力。
ひとくちに小麦と言っても様々な種類、品種があり、それぞれの素材に最も活きる挽き方を考える必要があります。
こだわりの製粉職人が挽いた粒度の荒い、力強く、香り高い小麦粉や、パン職人が小麦の粒をそのつど石臼で挽いた新鮮な小麦粉。
素材と職人が真正面から向き合い、最高の小麦粉が生まれたときには、「人のちから」によって新しい命が吹きこまれたという、疑いようもない真実を実感する瞬間となります。
=職人の良心、伝統と挑戦=
現在の食文化があるのは、昔から現在にわたる職人達の努力や知恵の恩恵によってもたらされたものです。
伝統とは過去のとある時期に各時代の個々の良心によって受け継がれ変化してきたもので、決して未来永劫、変わることのない普遍的なものではありません。
現代の職人にはこの時代の良心に基づき、「新しい伝統の創造」に挑戦する義務があるように感じています。
消えつつある質の良い食材とそれを提供してくれる小生産者を守り、子供達を含めた消費者全体に食文化の啓発を行い、新しい伝統への一歩を踏み出して行くこと、それが私たちテーラ・テールの願いです。